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ダバオの旅-帰国

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帰国前日、初めてスクウォッターと呼ばれる場所へ遊びに行ってみた

ちょとしたボランティアのつもりだったのだが思わぬ長居をしてしまった


ここはダバオを流れるなんとか川(名前を忘れた)沿いのスクウォッターです

川の向こう側に見えるのは対岸側のスクウォッターです

そしてこちら側もほぼ似たような風景です

イメージ 1

ここで暮らす人たちは国有地に勝手に家や集落を作り、違法に住んでいます

一応ブロック積みの壁で屋根はトタン屋根になっています

マニラでもよく見かける風景ですが今のところ強制立ち退きの話は聞かないそうです

ここには彼女のお母さん側の親戚が数人住んでいます

しかも賃貸住宅として(笑)

違法な建物なのになぜか賃料を取られます

電気もあってテレビやトイレもあります

シャワーはトイレ横の水道蛇口にホースを突っ込んで間に合わせます


数人いる男衆は、一か月働いて月収やっと4,000円程度なのでとてもまともな生活は出来ません

日当が約130円、時給にして約16円程度の計算でしょうか・・・

それでもなんとか物乞いをせず肩寄せあってギリギリ生きています

親族が少ないと、たかが盲腸になっただけでも手術代が用意できずに死んでしまうのかもしれません

そういう人がフィリピンには結構いるそうです


以前、元妻の従妹のトンボイも盲腸の手術後麻酔が残ったまま数時間で退院しました

入院すると高くて払えないから・・・しかも手術代が約2000円だった(笑)

勿論最低レベルのパブリック病院でないと無理です




手前の女の子は2歳になるアレックサーちゃん

私のことをジョリビージョリビーと呼びます

彼女の望みは唯一、ジョリビーを食べることです

ついつい可愛くて仕方ないので、これでジョリビーを食べなさいと200ペソを渡しました

アレックサーの母親はどこかの店員をやっていて夜11時まで仕事なのでいません

父親は子供が出来たと知り、生まれる前にすぐにランナウェイ・・・よくある話です

イメージ 2


夕方になると次々に男衆が帰って来ました

隣近所の人も入り乱れて誰が誰なのかさっぱりわかりません

なんか30人ぐらいいます

私は取りあえずビールでも飲もうよと言い、1000ペソを渡しました

もうかなりの量のレッドホースが届きます

その後さらにレッドホースやワインを追加・・・

酒は元来かなり弱いのだがこの日は結構ムリやり飲みまくったかな(笑)

酔っぱらいました


薄暗くなると表で男衆たちの料理が始まっています

肉に魚にパンシットカントンと得体の知れないモノetc・・・・

人数が多いのでかなりダイナミックな作り方です

総勢30人ぐらいのちょっとしたパーティです

味はまあ可もなく不可もなく(笑)


過去に何回かフィリピンの水にあたったのだが今回は全く平気でした

誰かがマニラの水よりもダバオの水の方がきれいだよと言っていました


宴もたけなわ、近所に住むと言う50歳ぐらいの日本人が登場します

しかし・・・・彼は全く日本語が話せません

出身はチョコレートヒルで有名なボホールとのこと、どうやら日本人の父親に見捨てられたらしい



明日からダバオの街は、カダヤワン・フェスティバルと言う収穫祭があるので祭りを見てから帰ればいいじゃないかと皆が言います

でも今からじゃチケット変更できないし・・・

私はそこらじゅうに干してある洗濯物を指さし、「もうすでにフェスティバルやってるじゃん」と言ったらみんなが大爆笑・・・


そしていつの間にやら夜の10時、みんなが最後に乾杯してお別れしようと言うので・・・

皆が日本語で「カンパーイ」と言い、私は「バヤッドォ」と叫びました

それはもうしばらく大爆笑の渦でした(笑)

俺が払うんだぞーみたいな意味を込めて・・・

「バヤッドアコ」・・・すべて支払いは私です(涙)

と言ってもまあ1万円もしないんですがね


私がジョークばっかり言っていると言うことで、ジョーカーとあだ名をつけられました

もしも今度会ったらジョーカーと呼ぶよと言われました

そしていつか中古の服や使い古しのサンダルや子供のパンパースを送ってあげる約束をしました








翌朝の出発前、彼女の自宅ではみんなが起きてくれていました

お姉さんやメイドさんなどとはここでお別れです

持ってきた着替え用のTシャツやズボンなどはすべてあげました

旅行バッグの中身はパンツと靴下ぐらいしか入っていないので軽いこと軽いこと・・

空港まで車で20分、まだ薄暗い朝の5時に空港へ到着します

じゃあいつの日かまたねー、軽い抱擁をしてお別れです


2階に上がり空港税を払うところはすでに行列が出来ています

私は何度も振り返りながら、空港の窓越しからずっと手を振っている彼女とお母さんに向けて何度も手を振りました

少し後ろ髪を引かれるような思い・・・気づけばあっと言う間の旅でした




ダバオ空港の待合室でボーッと待つこと1時間ちょい

3席ほど離れた椅子に座っていたフィリピン女性が私に声をかけてきました

「ドコマデカエリマスカ?」

「成田です、あなたはどこ?」

「ワタシハオオサカデス、ジャアチョウドイイネ、マニラで5ジカンアルカラオハナシデモシマセンカ?」

「うん、私も丁度良かった、時間たっぷりあるもんね」

お互いのチケットを見るとなんとマニラまでの席が同じ並びだったという偶然まで(笑)


Sさん(28歳)、家は大阪ではないのですが、少し関西弁のフィリピン人です

今回は一人での急きょ5日間の強行帰国だったとのこと

小さい土地に自宅を建築中、その支払いを兼ねて様子を見に帰ったそうです

そして世間話やお互いの身の上話に花が咲きます


マニラへ到着するとSさんは乗り継ぎ出口がわからないと言います

私「アナタフィリピンジンデショ~」(笑)

空港の外へ出るとすぐに腹が減ったからと・・

いきなり腕を組んできてジョリビーへグイグイと私を引っ張って行きます

初対面なのに「ワタシガオゴル」からと全部彼女が支払ってくれました

その後出発口の中にあるタバコが吸える喫茶店で出発まで数時間もペチャクチャと談笑

Sさんの物語を書くとおそらく文字数オーバーになるほどです

いやーSさんホント時間つぶし助かりました、ありがとう、日本で待つご主人と末永くお幸せにー




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